4部杜王町の地図と新名所

杜王町は、日本の東北地方にあるM県S市のベッドタウンであり、ジョジョの奇妙な冒険第4部「ダイヤモンドは砕けない」の舞台となる町である(なお8部「ジョジョリオン」の舞台も(一巡後の世界の)杜王町だが、当ページで扱うのは4部のほうである)。

杜王町がどのような地形と街並みを持つかは、作中で地図や俯瞰図としてたびたび描かれている。ただその細部はストーリーが進むに従って少しずつ変化している。またそれら地図は、縮尺を示す情報がどれにも描かれておらず、描かれている建物の大きさや道路の幅も雑であるため、町全体の広さや各地点間の距離が掴みづらい。

そこで当ページでは、地図上の家や店舗の場所、そして各地点間の移動時間をもとに算出した距離の情報を列挙していく。またそのついでに、4部作中のスタンドバトルその他で生まれた「杜王町新名所」も紹介していく。

なお当サイトは基本的に原作の情報しか扱わないが、例外的に当ページではアニメ版の全体地図も最後に取り上げる。原作の地図は全情報を一枚にまとめたものがないのに対して、アニメ版の地図は原作との違いは多々あるものの、全情報を一望できるものとして非常に有用だからである。

駅前俯瞰図1

4部1話の1ページ目に描かれた、杜王駅辺りの俯瞰図。4部中盤に描かれた駅前俯瞰図2と比べると、駅前の建造物が明らかに閑散としている。また後の杜王町では駅の北側にも街並みが広がっているのに対して、この時点では線路北がすぐ山になっている。

駅前俯瞰図1

総じて1話目時点での杜王町は、後のそれに比べると数段田舎の駅前という感じである。

全体俯瞰図1

9話「虹村兄弟 その1」1ページ目に描かれた、杜王町全体を上空から見た俯瞰図。作中で最初に杜王町の全体像が示された絵である。

全体俯瞰図1

すぐ上の駅前俯瞰図1と比べると、駅の北側にも町が広がり、より栄えた感じになっている。ただ後の地図との大きな違いもあり、例えば駅のすぐ北にある、円形の道路に囲まれた謎の区画は後の地図では無くなっている(これは形状的にもしかすると「ぶどうヶ丘高校」かもしれず、この時点ではこの場所の予定だったのかもしれない)。

また後のネズミ狩りの回の舞台となる杜王町南部の田園地帯は、この時点では住宅街になっている。

なお杜王町の人口は、この回の広瀬康一のセリフでは1994年の国勢調査で58713人、1話目での康一のセリフだと約53000人である。

またこの回によると、杜王町の町花はフクジュソウ(福寿草)で、特産品は牛タンの味噌漬け。町のマークはアルファベットの「M」を模している。

杜王町のマーク・町花・特産品

全体地図1

19話「広瀬康一(エコーズ) その1」に描かれた地図。俯瞰図でない地図としては作中で最初のもの。

全体地図1

地図上には「東方仗助の家」(すぐ近くの「虹村億泰の家」「アンジェロ岩」も含む)、「虹村形兆が死んだ電信柱」、空条承太郎が滞在している「杜王グランドホテル」、虹村形兆が埋葬された「国見峠霊園」の場所が示されている。

また杜王町の住所名である「勾当台1〜3丁目」「定禅寺1〜4丁目」も図示されている(原作の地図で住所名が書かれているのはこの1枚だけ)。ただ1話目で承太郎は仗助の自宅住所を「定禅寺1-6」と言っていたが、この地図だと2丁目にしか見えない。仗助の家の場所は以降の地図でもずっと同じなので、2丁目が正しいのだろう。

新名所その1「アンジェロ岩」

東方仗助がスタンド「クレイジー・ダイヤモンド」の能力で、祖父を殺した凶悪殺人犯アンジェロ(本名片桐安十郎)を岩に叩き込み一体化させて作り出した人面岩。岩の中の魂は半覚醒状態で生きており、たまにちょっと喋る。

アンジェロ岩

そしてそんな事情を知らない町民はこの不気味な人面岩を、道しるべまたは恋人などの待ち合わせ場所として親しんでいる。

全体地図2

27話「間田敏和(サーフィス) その4」に描かれた地図。新たに「ぶどうヶ丘高校」の場所が、その簡単な歴史とともに示されている。

全体地図2

またこの地図では、ぶどうヶ丘高校から杜王駅までは徒歩10分、杜王グランドホテルから杜王駅まではタクシーで約10分(通勤時間帯を除く)とされ、その道のりも示されている。

ただこの地図が示されたときの作中の状況は、ホテルからタクシーで駅に向かう承太郎に対して、仗助と康一は学校から走って駅に向かい、地図のルートと所要時間はそれに絡んで示されたものである。このため前者は「徒歩」ではなく「走った」場合の時間と考えたほうがいい。

それを踏まえて両ルートの道のりを大ざっぱに計算すると、学校から駅までは、男子高校生の1500m走の平均タイムが6分前後(分速250m前後)らしいので、10分での距離は(後半の失速も考慮して)だいたい2km強。一方ホテルから駅までは、信号に引っかかりながら街なかを走る車の平均時速が40km前後らしいので、約10分での距離はだいたい6〜7kmとなる。

この数値であれば、両ルートの長さを比較しても特に矛盾はない。また全体地図7で後述する、ハイウェイ・スター戦での仗助のバイクの移動ルートの長さと比較しても矛盾しない。

ぶどうヶ丘高校俯瞰図

24話「間田敏和(サーフィス) その1」に描かれた俯瞰図。校舎の大きさは、いっしょに描かれた野球グラウンドのベース間の距離(約27m)やテニスコート(縦約24m)を参考にすると、正面(南西側)から見た幅が40mほど。

ぶどうヶ丘高校俯瞰図

そしてこれを踏まえると、すぐ上の全体地図2に描かれた校舎の大きさは全く正確ではないことがわかる。地図上の校舎の大きさを基準にすると、学校から駅までのルートは、長めに見積もっても300m程度しかないことになってしまう。これは走って10分はもとより、徒歩10分の移動距離と比べても短すぎる。つまり地図上のぶどうヶ丘高校は実際より何倍も大きく描かれており、杜王町の広さを測る尺度としては全く役に立たない。

全体地図3

38話「イタリア料理を食べに行こう その1」に描かれた地図。新たに「カフェ・ドゥ・マゴ」「広瀬康一の家」「ボヨヨン岬」「イタリア料理トラサルディー」の場所が示されている(ただカフェ・ドゥ・マゴの場所は後述する駅前俯瞰図2とはわずかに異なる)。康一の家の住所は全体地図1と合わせるとたぶん勾当台3丁目(地図の角度が違ったり道の配置が変化したりしていて紛らわしいが)。

全体地図3

また33話「山岸由花子は恋をする その5」での康一のセリフによると、仗助の家からボヨヨン岬がある別荘地帯までは車で15〜20分。ただこれはタクシーを呼ぶ時間も考慮してのものだろう。

またこの長方形の地図の上端から下端までの距離は、全体地図2で計算したルートの長さを目安にすると、大ざっぱに5〜6kmくらいとなる。

ところでこれまでの全体地図にも描かれてきた、杜王グランドホテルのそばを南北に走る道路、他の道路の上を走るように描かれている道路は「高速道路」である。これは50話「やばいものを拾ったっス! その1」で、ジョセフ・ジョースターが誤って乗った長距離バスが、もうちょっとで入るところだった高速道路として登場する。

新名所その2「ボヨヨン岬」

杜王町東の沿岸部にある別荘地帯での広瀬康一と山岸由花子の戦いの終盤、誤って崖から落ちた由花子を、康一のスタンド「エコーズACT2」が落下地点の尖った岩にトランポリンのような効果を与えて弾き返し、由花子を無傷で崖上へと戻す。

岩に跳ね返される由花子

それをたまたま遠くから目撃した漁師はその現象を、「自殺しかけた若い女を岬の岩が優しくボヨヨンと崖の上に弾き戻した」と解釈して語り広める。結果地元の漁師たちは毎朝この「神の岬」に漁の無事を祈ってお祈りしている。

目撃者の漁師

全体地図4

53話「漫画家のうちへ遊びに行こう その1」に描かれた地図。新たに「漫画家岸辺露伴の家」の場所が示されている。全体地図1と合わせると住所はたぶん勾当台2丁目。これは107話「ジャンケン小僧がやって来る! その2」で、タクシーに乗った露伴が運転手に「写真屋に寄ってから勾当台2丁目」と言っていることからもたぶん合っている。

全体地図4

新名所その3「岸辺露伴の家」

週刊少年ジャンプの連載漫画家にして「ヘブンズ・ドアー」のスタンド使いでもある岸辺露伴の自宅兼仕事場。近所の住民にはけっこう有名。敷地103坪、7LDKプラス屋根裏部屋。のちに火災を起こして半焼する。

岸辺露伴の家
露伴に挨拶する近隣住民

全体地図5

60話「「狩り」に行こう! その1」に描かれた地図。新たに「杜王港」の場所が示されている。杜王町の南部には川が走っており、杜王港は杜王駅から見て川の向こうにある。このことから川向こうも(別の町ではなく)杜王町のようである。

全体地図5

またこの話で承太郎と仗助がネズミ狩りを行った、川の北沿いの一帯は田園地帯であり、全体地図1と合わせると住所は定禅寺3〜4丁目辺りとなる。

ちなみにこの地図に書かれている露伴の家の場所は、全体地図4と見比べると間違っており、実際はもう1本北の道沿いにある(地図の角度が少し違うので紛らわしいが)。

全体地図(文庫版)1

ジョジョ4部が2004年に文庫化された際に、68話「岸辺露伴の冒険 その4」と69話「岸辺露伴の冒険 その5」の間に掲載された地図。杜王駅の南南東、杜王駅と仗助の家のちょうど中間辺りに、「少女の幽霊に会える小道」があるとされている。

全体地図(文庫版)1

また4部連載中の1993年に発行された画集「JOJO6251」P146に掲載された地図でも、同じ場所にこの小道があるとされている。

ただこの小道への入口隣りにあるコンビニ「オーソン」の住所は、68話「岸辺露伴の冒険 その4」では勾当台2丁目となっているが、全体地図1と合わせると上記の場所は定禅寺2丁目のはずである。またこの幽霊の小道の中にある「15年前の杉本鈴美の家」の住所は、66話「岸辺露伴の冒険 その2」で岸辺露伴が読んだ鈴美の記憶では勾当台3-12であり、露伴はその住所を「すぐそこ」と言っている。

後述するアニメ版の全体地図では、オーソンの場所は勾当台3丁目になっており、そちらのほうが確実に実際の場所に近い。

新名所その4「少女の幽霊に会える小道」

杜王町の勾当台商店街にある、薬屋「ドラッグのキサラ」とコンビニ「オーソン」は、物理的にはピッタリくっついているが、スタンド使いあるいは霊感が強い者には店同士の間に「道」が見えることがある。

地図上ではくっついている薬屋とオーソン
スタンド使いと霊感がある者にだけ見える道

その道の奥は「あの世とこの世の境目」になっており、15年前に死んだ杉本鈴美とその愛犬アーノルドが地縛霊として住んでいる。そして霊感が強い人間にも見えるこの場所は、一般人の間でも心霊スポットとしてうっすら話題になっているらしく、新名所の1つに数えられている。

杉本鈴美とアーノルド

駅前俯瞰図2

89話「シアーハートアタック その1」に描かれた、杜王駅南の駅前商店街を上空から見た俯瞰図。「カフェ・ドゥ・マゴ」「ぶどうヶ丘銀行」「エステ・シンデレラ」の場所が示されている。この回に登場する「くつのムカデ屋」の場所は残念ながら示されていない(あるいはこの俯瞰図の範囲外なのかもしれない)。また駅前から放射状に伸びる道路が、それぞれどこに通じるかも書かれている。

駅前俯瞰図2

なお仗助の家からくつのムカデ屋までは、94話「シアーハートアタック その6」での仗助のセリフおよび95話「シアーハートアタック その7」での吉良吉影のセリフによると、走って5分くらい。

あとここでついでに語っておくと、77話「吉良吉影は静かに暮らしたい その1」に出てきたパン屋「サンジェルマン」は、この駅前商店街ではなく、駅北のぶどうヶ丘高校の辺り、仗助たち学生が昼休みの時間内に余裕で買いに行ける場所にあると思われる。

全体地図6

100話「アトム・ハート・ファーザー その1」に描かれた地図。新たに「吉良吉影の家」の場所が示され、杜王駅からこの家までは車で約15分と書かれている。

全体地図6

またこの家の住所は、99話「シアーハートアタック その11」に描かれた吉良吉影の運転免許証によると浄禅寺1-128である(その数ページ前では康一が浄禅寺1-28と言っているが、そもそも康一が住所を知ったのはこの免許証からなので、免許証が正しい)。

吉良吉影の免許証

ところでこの「浄禅寺」は全体地図1の時点では「定禅寺」と表記されていたが、それが変更された理由はおそらく以下の事情による。「定禅寺」の元ネタは、宮城県仙台市にある「定禅寺通」という通りである。それを踏まえて吉良吉影という「殺人鬼」キャラの住所に実在の地名を使うのはあまり好ましくないとの配慮から、少しだけ名前を変えたのだろう(もっともこの浄禅寺は浄禅寺で、「寺の名前」として日本各地に存在していたりもするのだが)。

ちなみにもう1つの住所名である「勾当台」の元ネタは、同じく宮城県仙台市にある「勾当台公園」である。

あとここでついでに語っておくと、吉良吉影は整形して「川尻浩作」という男になりすまし、彼の家で彼の家族と住むことになったが、その家の場所は不明。ただ家の場所が浄禅寺でないことだけは確かである。146話「ぼくのパパはパパじゃない その2」で、在宅中の吉良吉影が浩作の息子早人に、「今日の夕方、家と逆方向の浄禅寺の方でおまえを見かけた」と言っているからである。

全体地図(文庫版)2

ジョジョ4部文庫版の、100話「アトム・ハート・ファーザー その1」と101話「アトム・ハート・ファーザー その2」の間に掲載された地図。ジャンプコミックス版にはなかった「杜王海水浴場」の場所が示されている。

全体地図(文庫版)2

112話「吉良吉影の新しい事情」で語られたとおり、杜王町は7月1日に海開き・川開きが行われてサマーシーズンが到来し、避暑やレジャー目的の観光客で人口が2倍以上に増える。なお100話「アトム・ハート・ファーザー その1」によると、杜王町に訪れる観光客は年間20万〜30万人であるが、彼らが落とす観光収入の約7割が7〜8月に集中する。

サマーシーズンの杜王町

ただ作中で仗助たちが活動する街なかの描写は、7月1日以降も特に違いは見られないので、観光客は基本的に杜王町東部の海水浴場・杜王グランドホテル・別荘地帯だけが活動範囲で、杜王駅側にはあまり来ないようである。

またこの回での説明によると、杜王町には「ゴルフ場」や「キャンプ場」もあり、それらも杜王町東部の、おそらくは山側のどこかにあると思われる。

あと89話「シアーハートアタック その1」では、杜王町の店が旅行者に対して「不親切そのもの」と解説する民明書房刊の旅行ガイドが引用されているが、これはおそらく杜王駅側の商店街の話で、東部の観光地側はさすがにそんなことはないと思われる。

全体地図7

123話「ハイウェイ・スター その5」に描かれた地図。新たに「二ツ杜トンネル」の場所が示されている。またこの地図には、時速60kmの敵スタンドからバイクで逃げる仗助の移動経路が、二ツ杜トンネルから杜王港に向けて太線で書かれている。

全体地図7

そしてこの1話前で仗助は、「自分が時速80kmで8分走れば、時速60kmの敵スタンドは6分のところにいるから2分稼げる」と計算したあと、1分ほど稼いだ時点でバイクを止めて公衆電話をかけようとしていた。つまりこの時点までに仗助は時速80kmで4分は走っていることになり、その移動距離は5.33km以上と計算できる。

またこれは1話前の出来事で、そこからさらに(通行人の携帯電話を奪ったりしながら)時速60km以上で少し走っていることも踏まえると、二ツ杜トンネルから杜王港辺りまでの道のりは、少なくとも6km弱はあることになる。

ただし地図上の太線がその移動距離かというとそうでもない。実はこの太線はかなりいい加減で、例えばこの太線が線路を渡っている所を他の地図(例えばすぐ下の全体地図(文庫版)3)で見るとそもそも道路がない。実際の仗助は時速80〜60kmで曲がれる道を選びながらもっと蛇行して走っており、その移動距離が最低6km弱ということになる。

全体地図(文庫版)3

ジョジョ4部文庫版の、134話「鉄塔に住もう その2」と135話「鉄塔に住もう その3」の間に掲載された地図。ジャンプコミックス版では場所が不明だった「送電鉄塔に住む男」の場所が示されている。

全体地図(文庫版)3

ところでこの地図にも全体地図7と同じ場所に「二ツ杜トンネル」があると示されている。そして120話「ハイウェイ・スター その2」によると、このトンネルは全長450mで、トンネル内は一本道である。つまりこの地図上でトンネルがあるとされる道路の、他の道路と交わっていない範囲の長さは、最低450mはあることになる。この数値は全体地図7で算出した仗助のバイクの移動ルートの長さとも矛盾しない。

新名所その5「送電鉄塔に住む男」

ぶどうヶ丘高校の南西にある廃棄された送電鉄塔と、そこに住んでいる変人鋼田一豊大(偽名)から成る新名所。彼は「スーパーフライ」のスタンド使いであり、そのスタンドはこの鉄塔と一体化している。

高さ38mほどのこの鉄塔内部は、上から下まで衣食住用の家財道具が配置され、地上には家庭菜園やウサギなどを捕る罠がある。そして鋼田一豊大は鉄塔から一歩も出ずに、3年以上自給自足の生活を続けている。

住居に改造された送電鉄塔
鋼田一豊大

ただし塩だけはこの生活では不足するらしく、塩や嗜好品であるお菓子などを持って見物に行けば喜んで写真を撮らせてくれるらしい。

新名所番外「エニグマの本」

東方仗助がクレイジー・Dの能力で、母親を人質に取った敵スタンド使いエニグマの少年(本名宮本輝之輔)をシュレッダーの紙に叩き込み一体化させて作り出した本。新名所というわけではない(そもそも場所ではない)が、アンジェロ岩と似たようなものなのでついでに紹介しておく。

エニグマの本

この本は仗助によって杜王町立図書館に寄贈されており、「エニグマ」の書名を館員に伝えれば閲覧可能(貸出は禁止)。アンジェロ岩と同じく中の魂は半覚醒状態で生きており、閲覧者はたまにその声を聞くことがあるらしい。

なお杜王町立図書館は作中のどの地図にも描かれておらず、図書館の地図記号もどの地図にも見当たらないため場所は不明。

全体俯瞰図2

4部最終話の最終ページに描かれた杜王町全体の俯瞰図。最終話がジャンプコミックス47巻に収録された際に描き下ろされたもの。4部序盤の全体俯瞰図1に比べて作中の情報が反映されて、より正確になっている。ただこの俯瞰図をこれまでの全体地図と見比べると、道があまり一致していなかったりもする。

全体俯瞰図2

アニメ版の全体地図

ジョジョ4部が2016年にアニメ化された際に、アニメの設定資料として作られた地図。

アニメ版の全体地図

原作では場所が不明だった「くつのムカデ屋」などの場所が示されているが、「原作の公式設定」というわけではないため、どこまで信用できるかは不明。

それを踏まえた上で、特筆すべき情報は以下のとおり。

  • 「くつのムカデ屋」「川尻浩作の家」「杜王町立図書館」などの場所が示されている。
  • 「オーソン」(少女の幽霊に会える小道)の場所が勾当台3丁目になっている。画集「JOJO6251」や文庫版ジョジョで示された場所よりは、こちらのほうが正確な場所に近いはずである。
  • 原作では名が無かった杜王町北部の大きな池が「与兵衛池」と名付けられている。
  • 原作では名が無かった杜王町南部を走る川が「一小川」と名付けられている。

アニメ版の地図の情報は原作とだいたい一致しており、全情報を一枚の地図で見れるものとしては非常に有用である。

ただその一方でこの地図の、「ぶどうヶ丘高校」や「カフェ・ドゥ・マゴ」の場所は、原作とは明らかに異なる(そしてなぜか「サンジェルマン」がぶどうヶ丘高校の場所にあったりする)。

また広瀬康一と岸辺露伴の家の位置関係も原作とは異なる。この地図では康一の家が露伴の家より北にあるが、原作の地図や駅前俯瞰図2に従えば、彼の家は露伴の家より南にあるはずである。

なおこの地図に描かれた範囲は原作の全体地図3とだいたい同じであり、そちらに書いたとおりこの地図の上端から下端までの距離は、大ざっぱに5〜6kmくらいとなる。